2011 年 05 月 02 日 (月)|RSS Feed
すい臓の病気

by 漢方屋

すい臓の病気

■ 急性すい炎
すい臓にはたんぱく質を分解する酵素であるトリプシンのもととなるトリプシノーゲンが存在しています。これが様々な原因で活性化されると、すい臓の組織を自己消化してしまいます(体の組織はたんぱく質で出来ている)。この状態が急激に起こるのが急性膵炎です。アルコール摂取や胆石症が膵炎発症の成因として頻度が高く、症状としては、急激にみぞおちから背中にかけて痛みが走り、吐き気や嘔吐、発熱が見られることもあります。この痛みは脂肪分の多い食事やアルコールを摂取すると悪化することがあり、前かがみにうずくまると、痛みが和らぐという特徴もあります。

■ 慢性すい炎
慢性すい炎は、すい臓で炎症が繰り返されることにより、正常な細胞から線維組織や石灰化などへの変性を起こし、正常のすい臓の機能が働かなくなっていく病気です。半数以上はアルコールとの関連性が指摘されています。数年以上にわたり、過度の飲酒歴がある男性で、繰り返し繰り返し、急性すい炎でみられるようなみぞおちから背中にかけての痛みを起こしている人が、典型的なイメージです。消化吸収不良からくる白い脂肪便なども見られることがあります。消化吸収により、体重減少が起こります。すい臓で作られるインスリンの分泌も不十分になり糖尿病となることもあります。

■ 膵がん
50~80歳に多く、近年増加傾向にあります。やや男性に多く発生しますが、その原因は分かっていません。初期の症状としては「なんとなく胃の具合が悪い」などといった特に特徴のないお腹の症状が比較的多く見られます。はっきりとした自覚症状としては腹痛と黄疸があります。それ以外では腰痛、背中の痛み、体重減少、食欲不振などもみられます。ただ症状に典型的なものはなく、早期に診断できる決め手がないため、早期発見がとても難しい癌といえます。