2011 年 04 月 10 日 (日)|RSS Feed
メタボリック症候群って何だろう?

by 漢方屋

メタボリック症候群って何だろう?

メタボリック・シンドロームという言葉を耳にする機会が増えましたが、果たしてどんな病気なのでしょうか。新しいようで古くから知られる「メタボリック・シンドローム」についてご説明します。

メタボリック・シンドロームは新しい病気?

メタボリック・シンドロームの柱となる肥満・高血圧・高脂血症・耐糖能障害(糖尿病)の存在が、動脈硬化に関わっていると以前から知られていました。それでは、なぜ今になってメタボリック・シンドロームという言葉が登場したのかというと、現代人の生活習慣病の増加に深く関わっていると考えられます。

生活習慣の変移によって動脈硬化を起因とする狭心症や心筋梗塞、脳梗塞といった病気は、治療法の進歩及び医師を中心とした医療チームの技術レベル向上に伴い、救命可能なケースも増えてきました。しかし、死亡率は低下しましたが、病気そのものが減っているわけではなく、予備軍も含めるとますます増えています。病気の治療には必ず限界というものが存在します。


予防医学としてのメタボリック・シンドローム

そこで必要なのは「病気になってからの治療」から一歩進んで、「病気そのものを予防する」ことです。つまり、メタボリック・シンドロームという病名は、こうした合併症を起こしやすい、いわゆる動脈硬化症になりやすい人の早期発見を目的につけられたという側面もあります。血圧や脂質及び糖代謝異常、個々の影響は小さくとも、複数の因子が重なることで重大な合併症である脳梗塞や心筋梗塞といった血管障害の危険度は2倍から3倍にも上昇します。

このように、メタボリック・シンドロームが動脈硬化に関連しているのは事実ですが、もし病気(合併症)そのものにかかる人を減らすことができれば、国民医療費の軽減だけでなく、多少なりとも医師不足解消にもつながる可能性など、様々な面から社会的にも有用と考えられます。メタボリック・シンドロームは警鐘としての役割も担っているのです(禁煙外来が保険適応となったのもこうした予防医学の重要性のためです)。