2011 年 09 月 01 日 (木)|RSS Feed
「三重の点滴被害」院内感染の可能性強まる

by 漢方屋

「三重の点滴被害」院内感染の可能性強まる

三重県伊賀市の診療所「谷本整形」で点滴を受けた患者が相次いで体調を崩して1人が死亡した問題で、同県は12日、患者4人の血液から、院内感染でよくみられるセラチア菌が検出されたと発表した。院内感染の可能性が高まったと判断している。看護師により調合場所が違い、調合した後の点滴を事務机の上に保管するケースもあるなど、不潔な状況で点滴が行われていた。

県警は点滴にからんだ院内感染との見方を強め、同日、業務上過失傷害の疑いで谷本整形に家宅捜索に入った。6月9日に点滴を施した患者十数人に敗血症を発症させた疑いがもたれている。

県は12日、谷本整形で6月9日に点滴を受けて容体が悪化した7人のうち5人からグラム陰性桿菌(かんきん)が検出されたと明らかにした。検出されたのはともに伊賀市にある上野総合市民病院に入院した4人と岡波総合病院の1人。上野総合市民病院の4人について、セラチア菌と確認された。新たに男女4人の患者が判明し、被害者は23人となった。

県によると、複数の看護師が調合を担当していたが、手の清潔が保てない設備上の問題があった。手洗いに、使い捨ての紙タオルでなく布タオルを使っていた。日々の調合数やその日に使わずに残した数など、点滴の使用状況については作業記録が作られていなかった。

11日に谷本整形に帳簿の提出を求めたが、備えるべき帳簿が作られていなかったり、手順書に基づかない業務実態があったりしたという。

県は伊賀保健所で分析している患者の受診実態の結果とあわせ、医薬品の管理や清潔保持体制について、さらに調べを進める。

一方、作り置きをしていたのは、今回症状が出ている鎮痛薬「ノイロトロピン」と、ビタミン剤の「メチコバール」を生理食塩水に混合して使うセットの点滴だけだったことがわかった。谷本整形では1日約100人分の点滴を使用しており、今回症状が出た組み合わせの割合は、全体の半分以下とみられる。県健康福祉部の担当者は「今回の点滴が最も頻繁に利用されるため、作り置きされていた」とし、現状では他の点滴では作り置きは確認されていないとしている。