2012 年 02 月 19 日 (日)|RSS Feed
若年者に見られる「男性更年期」症状としてのED

by 漢方屋

若年者に見られる「男性更年期」症状としてのED

女性における閉経後の女性ホルモン低下にともなう臨床症状に対して女性ホルモンの補充療法が行われる、いわゆる「更年期障害」はよく知られています。

一方、男性の場合でも男性ホルモンが加齢などによりその血中濃度が低下し、「男性更年期」の症状が見られることにも注目されるようになってきました。

若年者でも2次性徴の時期に内分泌系の発育が不十分ならば、このような「男性更年期」が生じると考えられます。


その症状としては、精神神経や心理症状、身体症状、性機能症状の3つがあげられます。

精神症状としては、落胆、抑うつ、いらだち、不安、神経過敏、生気消失、疲労感などが、

身体症状としては、関節や筋肉症状、発汗、ほてり、睡眠障害、記憶や集中力の低下、肉体的消耗感などが、

性機能症状としては性欲低下、勃起障害、射精感の消失などがあげられています。


男性ホルモン値は多くの場合、正常値以下に低下するとされています。

その原因は視床下部一下垂体一副腎一性腺などの内分泌環境の変化が加齢とともに生じていると考えられていますが原因は不明です。

男性更年期症状は精巣の機能低下にて、男性ホルモン、すなわちテストステロンや副腎からのデヒドロエビアンドロステロン(DHEA)の生産が低下することにより生じていると考えられています。

このうち、テストステロンは性欲や勃起能力の維持には必要とされ、その値が低下する男性中高年、高齢者において勃起障害は肉体的に目立つ症状の一つとして顕性化します。


一方、副腎由来のアンドロゲン、DHEAの低値も男性更年期症状発現と大きく関係しているとの報告もあります。

そのような内分泌環境の変化が、精神神経や心理症状、身体症状、性機能症状をもたらすと考えられ、男性ホルモンの補充療法が現在広く行われるようになってきています。

男性ホルモンの経口薬投与や筋肉注射が中心的で漢方治療も行われています。

このような薬物治療にて男性更年期と思われる症状の改善が図られていますが、残念ながらすべての患者に、しかも100%といかないのが現状です。

男性更年期に関して未知の要因があるものと推察されます。

なお、男性ホルモンの補充療法時の注意点としては、定期的な肝機能検査、脂質検査、ヘマトクリットなどの血液検査を行うとともに、前立腺がんや膀胱出口の閉塞症状の有無など、前立腺への影響などがあります。