2016 年 11 月 26 日 (土)|RSS Feed
肥満遺伝子、突然変異があると脂肪が燃焼しにくく

by 漢方屋

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脳の中で、食欲と脂肪燃焼に関わる働きをする遺伝子が明らかになった。この遺伝子の働きが抑えられると肥満になるという。

脳は肥満にならないようにコントロール

米スクリプス研究所のバオジ・シュウ氏らの研究グループが、細胞科学の専門誌であるセル・メタボリズム誌において2015年6月11日に報告している。

ダイエットしたいと思っても、なかなかうまくいかないことはよくある。体重が増えるのは、食べたものとエネルギー消費のバランスが取れていないことが原因であるが、脳内で神経系細胞がそのエネルギーバランスをコントロールしている役割についてはよく分かっていない。

研究グループは、脳の「室傍核」という部分にある神経細胞が作り出す、「脳由来神経栄養因子(BDNF)」と呼ばれている物質が、エネルギーバランスに大きく関わっているのではないかと考えた。

食欲だけでなく脂肪の燃焼にも

BDNFは脳内にある極めて重要なタンパク質で、数多くの機能に関与していると知られている。しかも、BDNFを取り除くと、食欲が劇的に増して重度の肥満が増えるなど問題を引き起こすことも分かっていた。研究グループは、このBDNFの働きをさらに調査。BDNFの遺伝子が機能しないと脂肪の燃焼能力も減るほか、BDNFには、食欲をコントロールするもの、燃焼をコントロールするものという2種類のタイプがあると確認した。2つのグループは異なる役割を果たすだけでなく、室傍核の2つの異なる場所で生み出されていた。

独特な役割は謎

この独特の配置が体重のコントロールにとって何を意味しているのか、2つのBDNFを生み出す神経細胞グループがお互いに連絡しあっているかについてはまだ分かっていないという。BDNFが今後、肥満を抑えるための特定のターゲットを狙った薬となると研究グループは期待する。BDNFは精神的な病気との関係がかねて指摘されている。肥満の観点からも注目されるのかもしれない。