2016 年 11 月 29 日 (火)|RSS Feed
欧米先進諸国、高齢者に望まれるプライマリケア

by 漢方屋

 

欧米先進諸国の高齢者を対象に、医療に関するアンケートが行われ、5人に1人がプライマリケアを受けたいにもかかわらず、受けられていないことが分かった。米国の医療制度改革を推進する民間団体コモンウェルス・ファンドの研究グループが専門誌ヘルスアフェアーズ誌オンライン版で11月19日に報告した。

米先進11カ国で調査

先進諸国では、国民の高齢化に伴い、慢性疾患を抱える人が年々増えており、慢性疾患に対してどのように医療を充実させるかが、共通の課題となっている。そんな中、2014年に、オーストラリア、カナダ、フランス、ドイツ、オランダ、ニュージーランド、ノルウェー、スウェーデン、スイス、英国、および米国で65歳以上の高齢者1万5000人余りを対象とした、医療に関する意識調査が行われた。調査は電話アンケートで行われた。

成人の5人に1人以上が自己流治療でやり過ごしている

今回の調査によると、フランスを除く全ての国で高齢者の5人に1人がプライマリケアを受けていないと回答した。プライマリケアとは、身近にあって何でも相談に応じてくれる総合的な医療のことだ。特に、米国、カナダ、およびスウェーデンでは、他の国よりもプライマリケアを受けるのが難しく、具合が悪くなったときに救急医療に頼る傾向があった。さらに半数の国では、慢性疾患をもつ成人の5人に1人以上が、医療機関を受診せず、自己流の治療法でやり過ごしていることが分かった。

米国は最も病気がち

今回、米国の高齢者は他のどの国よりも病気がちであることが分かった。また、医療費の自己負担額が高いことも大きな問題であると分かった。米国の回答者の多くは、日常生活の中で、医師と健康について常に話し合い、持病の慢性疾患についてプライマリケアを受けながら、人生の終着に向かいたいと話していた。日本では、ちょうど専門医の制度が作られようとしており、総合医という専門医の資格ができることが決まっている。欧米では一般にプライマリケアは充実しているといわれている。絵に描いた餅とせず、日本も含め、高齢化社会の医療において、避けては通れない課題と認識しないといけないのだろう。